
INDEPENDENT TRUCKS:スケートトラックを変えたブランドの創世と革新
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この記事では、スケーターならINDY(インディ)の愛称で誰もが知るこのトラックブランド。Tシャツなどアパレルも人気のこのブランドを深堀りします。 これを読めば絶対に乗りたくなるはず。スケートボードの深層を知るにはここが入り口。 是非最後まで読んでみてください。
インディペンデントのはじまり:スケーターの「不満」が産んだトラックブランド
1978年、カリフォルニア州サンタクルーズ。 スケーターの“本音”に正面から向き合ったトラックブランドが生まれました。それがINDEPENDENT(インディペンデント)です。設立したのは、リチャード・ノヴァク、ジェイ・シュアーマン、ファウスト・ヴィテロ、エリック・スウェンソン。彼らが掲げたテーマはシンプルで力強いものでした。「壊れない。ちゃんと曲がる。信頼できるトラックを、スケーターのために。」当時の市場では2つのトラックブランド、ベネットのトラックは“よく曲がるがすぐ壊れる”、トラッカーは“タフだが全く曲がらない”といった二極化が進んでおり、多くのスケーターが不満を抱えていました。 このギアに対するリアルなフラストレーションが、INDEPENDENTの誕生を後押ししました。
ステージ1の衝撃:旋回性とタフさを“両立”させた最初の答え
1978年5月23日、「ステージ1」モデルがリリース。 アルミ合金A356 T6のハンガーとベースプレート、SCM435クロモリ鋼のアクセル、グレード8キングピン、90Aのブッシングなど、強度と精度にこだわり抜いたパーツ構成は、それまでの常識を覆しました。このトラックはまさに、「ベネットの旋回性」+「トラッカーのタフさ」の“いいとこ取り”。 そして象徴的なのが、1978年のニューアーク・コンテスト。プロスケーターのボビー・ヴァルデスがINDEPENDENTを使用して優勝。しかも史上初のインバート・フロントサイド・ロールインというトリックを成功させ、その性能を実証したのです。その後の半年間でINDEPENDENTは、なんと市場の50%のシェアを獲得しました。
テクノロジーの進化:ステージ1から11、そしてMiDへ
INDEPENDENTの革新は止まりません。 以降、40年以上にわたり「ステージ」シリーズとして改良を重ね、今なお現役スケーターの信頼を勝ち取っています。ステージ7(1993年):ノーズ・テールスライドの多用に応え、取り付け穴位置を変更ステージ9(2003年):初のCAD設計が導入され、軽量化とバランスを追求。ただし一部ライダーからは「旋回が硬い」との声もステージ11(現行):ステージ5〜7の良さをベースに、“クラシックなフィーリング”を復活MiDシリーズ:IKP(Inverted Kingpin)採用で、グラインド性能を飛躍的に向上さらに、Hollowモデル(中空アクセル)やTitaniumモデルなど、軽量化と耐久性の両立も実現しています。
十字架のロゴの変遷
INDEPENDENTといえば、黒・白・赤で構成された十字ロゴが印象的ですが、このシンボルには時代を超えるストーリーがあります。元はジム・フィリップスがデザインし、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世のローブや、60年代のサーフカルチャーに影響を受けたものでした。しかし、ナチス的との批判の声もありました。2022年以降、INDEPENDENTはこのロゴの段階的な廃止と新デザインへの移行を進めています。 カルチャーの象徴としての意味は大きい一方で、時代とともにブランドが柔軟に変化しようとする姿勢も見て取れます。
ライダーを務めた著名なスケーター:ブランドイメージの確立
INDEPENDENTをトップブランドに押し上げたのは、トラックの性能だけではありません。ライダーの存在がブランドイメージを決定づけました。トニー・ホーク:バートランプの革命児、INDEPENDENTと共にエアの限界を押し上げたマーク・ゴンザレス:表現力とアートの融合、ブランドの“個性”を象徴する存在アンドリュー・レイノルズ:ストリートスケートの象徴ジム・グレコ、チャド・ムスカ、トミー・ゲレロ、ランス・マウンテン、ダニー・ウェイ、エリック・コストン、ジェフ・ロウリー…etc多くの偉大なスケーターが名を連ねています。 彼らはINDEPENDENTの象徴ではなく、まさにINDEPENDENTそのものだったのです。
広告戦略:スケートボードカルチャーとファッションへの影響
INDEPENDENTの広告は、スケートメディアのページをめくるたびに目に飛び込んできました。そのインパクトは強烈でした。
「THEY’RE #★X⚡!!! HOT!」
「BUILT TO GRIND」
「RIDE THE BEST」
このスローガンは、ブランドの自信とスケーターへの強いメッセージ性を表しています。特に「BUILT TO GRIND」は、その耐久性を強調するキャッチフレーズとして、長年にわたり広く認知されています。
ロゴは着る思想だった。
INDEPENDENTのクロスロゴは、Tシャツ・キャップ・ステッカー…あらゆるスケートファッションに浸透し、ただのデザインではなく「INDEPENDENTな姿勢」そのものとして愛されました。「INDEPENDENTのロゴを着る=スケーターとしての自負」そんな共通言語が、INDEPENDENTを“選ばれしブランド”にしたのです。
革新的な技術と独自のデザイン:スケーターにもたらされたメリット
トラックの軽さ・耐久・操作性をどう両立するか。INDEPENDENTの技術はシンプルにして奥深い。A356 T6アルミと鍛造加工による軽量かつ高強度の設計中空キングピン&アクセルによる軽量化とトリック精度の向上最新のInverted Kingpin(IKP)構造のMiDで、グラインド性能強化ストリートにもバートにも応える構造設計単なる“パーツ”ではなく、「ライダーの身体の延長」として考え、設計されていることが、支持の根拠です。INDEPENDENTの強みはどんなスタイルでも対応できる汎用性と信頼性、それを支える歴史とライダーの重みがあります。
現在の企業状況と新たな展開
INDEPENDENTは創業から現在もNHS, Inc.のもとで運営され、製造はErmico Enterprisesが担当。2020年代に入り、MiDシリーズやStage 4の復刻といった新旧のバランスを意識した展開が進行中。SNSやYouTubeを活用したプロモーションも増加し、新たな層へのアプローチが試みられています。「過去の栄光に甘えない姿勢」と「ブレない設計思想」が両立していることが、INDEPENDENTの“らしさ”。INDEPENDENTは、ずっとスケートカルチャーの「中心」だった。 INDEPENDENTは、単なるトラックメーカーではなく、スケートの成長・進化・多様化に合わせて進化してきたブランドです。創業から45年以上。トリックの難度が増し、スケートが競技化する中でも、 INDEPENDENTのスタンスは変わらない。「BUILT TO GRIND」 それが、INDEPENDENT。
あなたにとって信頼できるギアとは何でしょうか? 「RIDE THE BEST」 この投稿が、あなたの足元のギアを見直すきっかけになれば嬉しいです。INDEPENDENTが45年かけて築いたものは、スペックだけじゃない。 カルチャー、姿勢、選ばれ続ける理由――それはスケーターの心と一体化したブランドだからかもしれません。あなたはどのモデルが好き? INDEPENDENTを選び続けた理由があなたにも、あるはず。
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